デッケルバンは腱鞘炎の一種で、ドケルバンとも呼ばれています。男性よりも女性に多い疾患で、特に妊娠出産時期と更年期に発症しやすい傾向があります。

デッケルバンを発症した場合、親指を動かしたり親指に力を入れたりした際に親指側の手首が痛む、親指側の手首が腫れるといった症状が現れます。症状が悪化した場合は、手に力が入らなくなって物を掴めなくなることもあります。

デッケルバンの原因

デッケルバンの主な原因は、親指の使いすぎと女性ホルモンの変動です。手首の親指側には、親指を伸ばしたり広げたりするための短母指伸筋腱と長母指外転筋腱という2本の腱があるのですが、親指に負荷がかかり過ぎるとこれらの腱が炎症を起こします。

炎症と同時に腱を覆っている腱鞘も分厚くなっていくため、腱の通り道が狭くなるとともに腱の滑りが悪くなるので、親指や手首を使用すると炎症がさらに広がって症状悪化につながります。

また、女性ホルモンのプロゲステロンやエストロゲンの分泌量の変化も発症原因のひとつです。プロゲステロンは妊娠出産期に分泌量が増え、エストロゲンは更年期になると分泌量が減少するため、妊娠出産時期と更年期の女性に多く発症すると考えられています。

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